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2009.01.29
中小企業の発展を願って
山川会長.jpg  

東京税理士会
会 長  山川 巽

 

 

  

 

 中小企業診断士の皆様には、日頃より10士業で開催している「暮らしと事業のよろず相談会」をはじめ、日常業務においても中小企業の発展を共に願う職業専門家として、ご協力を賜りありがとうございます。中小企業診断士は中小企業の経営・業務コンサルティングの専門家、税理士は税務に関する専門家として、中小企業の発展に共に寄与しており、業務上の関係も深いものと存じます。
 ここ数十年を振り返りますと、乱高下の激しい経済環境の中で、税理士は関与先である中小企業の発展のために税制改正の提言、経営改革のコンサルティング、金融支援の施策などを通じ中小企業とともに時代の荒波を乗り越えてきました。それは、中小企業診断士の皆様方も中小企業の発展を願う気持ちは共通だと思料いたします。
 東京税理士会では、社会貢献事業である税務支援の窓口として「東京税理士会納税者支援センター」を開設しております。これは、東京税理士会の常設機関として広く一般の納税者からの相談事項に専門の相談員である税理士が対応するものであり、税務について市民の利便性に応えるばかりでなく、成年後見制度への対応や、近い将来は「司法ネット」とも連携して、幅広い納税者支援の拠点となっていくものであります。
 文頭で触れさせていただいた「暮らしと事業のよろず相談会」の過去数年の相談件数の実績を見ますと税理士等の「士業単独相談件数」よりも「士業合同相談件数」が増加傾向にあり、また総相談件数も同様に年々増加傾向にあります。これは、相談者の相談内容が多岐に亘っており、各士業の相互協力が益々必要になってきているからと存じます。
 さて、最近の日本経済に鑑みますと、米国の金融市場に端を発する世界的な金融不安の高まりは、わが国の経済活動にも深刻な影を落とし、中小企業診断士、税理士が関与する多くの中小企業においては、融資が滞るという状況に直面しております。
 政府は、昨年8月に「総合経済対策」、10月に「追加経済対策」を取りまとめ、中小企業向けの金融支援の事業規模を拡大しておりますが、金融機関と中小企業との間で貸し渋りや貸しはがしが無くならなければ、その実効性は充分とは言えません。わが国には多数の中小企業が存在しており、国内の全企業数における中小企業の数の割合は、99.7%に達しています。中小企業の衰退は、わが国の経済活動の衰退といっても過言ではないと思います。
 今年も厳しい経済状況が続くことと思いますが、中小企業診断士、税理士が関与する中小企業のために一層の相互協力を行い、中小企業が発展することを祈念しております。

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