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2009.02.24
新年早々盛大な会となりました
 ―2009新年賀詞交換会・実務従事マッチング―

 2009117日(土)、2008年度として最後となる実務従事カンファレンスが東京千代田区の日本教育会館にて行われました。当日は冬晴れの土曜日、開始が12時と少々早い時間ではありましたが、大勢の方に参加いただくことができました。

マッチングの結果については、以下のとおりになります。

総参加者数:103

案件数:17

うち成立案件数:13

実務従事案件参加決定者:のべ80

 全ての案件が成立、とはなりませんでしたが、かなり多くの参加者の希望を満たすことができたのではと思います。また、その後診断協会本部「Myページ」からの参加希望者もあり、殆どの案件が既に実施されている、もしくは実施予定となりました。

1部その1:実務従事制度説明会

 第1部の実務従事制度説明会は、メイン会場(オリオンルーム)にて池田実務従事実行委員長により行われました。特に当日のマッチングの方法や、診断協会本部「Myページ」や東京支部ホームページから得られる実務従事に関する情報の説明が主な内容でした。

1部その2:指導員説明会

 実務従事制度説明会と同じ時間帯で、別室にて指導員向け説明会が八木副委員長により行われました。今回は時間枠が短かったこともあり、手順の変更点を中心にした説明となりました。

2部:案件説明会

 第2部は、会場を2箇所に分けて個々の実務従事案件説明会が開催されました。2会場ともほぼ満席で、質問も出るなど活発な発表となりました。プレゼンについても、各指導員の方は割当時間が少ない中、工夫を凝らして行っていました。また、今回の案件は図らずも様々な業種・業態のものが集まり、またテーマも販売促進やニュービジネスモデルの構築支援、組織・内部業務改革などバラエティに富むものとなりました。

3部:マッチング

 第3部では、第2部で説明されました案件についてマッチングが行われました。一部案件では大勢の参加希望者が集まり定員オーバーとなるものがある一方、折角希望案件に申し込むことができても、その後の日程の調整の段階で参加がかなわない方もおられました。

 日程などについては事前に決定している案件もありますが、調整が入るものもあります。申し込まれる際に、指導員の方に念のため確認することをお勧めします。

終わりに

 今回のマッチングについては、実務補習と時期が重なるなか指導員の方々には案件を出していただきました。厚く御礼を申し上げます。

 また、本年6月に予定されています「実務従事カンファレンス2009」までには、診断協会本部システムを活用した実務従事事業のフローについてさらに使いやすくなるよう変更を予定しております。指導員・副指導員の方におかれましては、説明会への御参加を御願い申し上げます。


新年賀詞交換会第二部


 新年1回目の実務従事マッチングの後、第二部として「新年セレモニー」が開催されました。会場は当日確保した中で最も広い会場でしたが、スクール形式の机は全て埋まり、配布資料も一部不足するなど、第一部にもまして大勢の方に参加を頂きました。

 最初に、小林勇治東京支部長から新年のご挨拶を頂きました。オバマまんじゅう、5号認定支援業務などここ最近の話題を織り交ぜながら、平成20年度の方針である「チャレンジオポチュニティ」に基づく活動や、公益法人制度改革についての今後の方向性を含めご説明がありました。

 次に、松枝総務部長よりいわゆる「公益法人問題」に関して中間報告という形での説明がありました。主な内容は、中小企業診断協会本部・支部・支会合わせて合同の一法人として一般社団法人として申請する方向で検討が進んでいること、またその申請の際に必要となる「公益目的支出計画」に関しての2点でした。次年度(21年度)においては、これらに関連した事業計画が織り込まれる予定となっております。

 さらに、再度小林支部長より「東京支部が目指す企業ドック構想」について、説明がありました。最初に、中小企業診断士の成り立ちから国家資格への認証、その後の実務従事ポイント導入などの制度の改正、さらには今後の一般社団法人について話されました。今後は公益事業の推進が必要であり、そのための企業ドック構想であるとのことでした。また、真の狙いとしては、1つは中小企業への貢献、2つめは制度改革への対応、3つめは会員向けのビジネスチャンスの創造との説明でした。

 この後は、中小企業の企業ドック構想(協会版)資料を基に、初めのネット配信、チラシ配布他さまざまな形での啓発活動から、無料の出前相談、公的支援による共益事業を経て民間支援事業へと一連の流れを説明頂きました。その中で、問題点を指摘したら、必ずソリューションも出すようにする、BSPL等の財務デューデリジェンスだけでなく、必ず「こういうやり方で改善する」という具体的なレシピ、改善策を提示するよう強調されていました。また、きちんとした額の収入が稼げる中小企業診断士になって欲しい、中小企業の繁栄が有って、初めて中小企業診断士の繁栄があるとコメントがありました。

 この後、引き続いてパネルディスカッションに入りました。


東京支部冬大会パネルディスカッション報告


 第2部としてパネルディスカッションが開催されました。ここでは概要をご報告します。

1.企業ドック構想の説明

小林勇治支部長(コーディネーター)挨拶と説明

 冒頭に小林支部長(コーディネーター)より、この企業ドック構想を提起する趣旨が説明されました。未曽有の不況により倒産が激増しているなかで、施策は緊急融資、金融庁から金融機関への指導など中小企業を支援するものが続々と出てきています。中小企業診断士がこれらの各種支援策や地域力連携拠点も含めてどのように活用すれば中小企業のお役に立てるのかが求められています。

 しかしながら施策や、支援機関には制約がある。中小企業の立場から考えれば、悩みは施策には関係ないし、施策にも疎い。その前裁きをするのが企業ドック構想の初期段階です。未病の状態で早期発見をして、?早めの発見、?気軽な受診、?安価な受診ができるようにしようというのがこの構想です。特に施策のミックスとして企業のライフサイクルに合わせた施策の選択や支援機関の選択が求められていることが図解とともに説明されました。

2.現在の取り組み内容について

 その後、出席された各氏からそれぞれの立場で現在どのようなことを行っているのかご説明いただきました。概略を記述します。

小谷寛治氏(東京都中小企業振興公社 総合支援部長)

 都の公益法人として幅広く中小企業の支援を行っています。私共の特徴は現場に携わり、より中小企業の近くで支援事業を実施していることです。それを活かして都への事業提案も行います。実施事業の括りとしては、?創業・ベンチャー企業や新しい事業化・経営革新に取り組む中小企業に対する入口から出口までの、多様で実践的な支援メニューの提供と商店街振興事業、?公的支援機関としての役割である、セーフティネット的な機能を果たす「事業再生」やADR(裁判によらない紛争の調停解決)機関の認証を新たに取得して「苦情紛争処理事業」を実施しています。加えて、現在、新たに取り組んでいる事業として、?地域中小企業応援ファンド(200億円)の果実を活用した助成金事業や、設備リース事業があります。

関口史彦氏(東京商工会議所 中小企業部長)

 商工会議所の活動として中小企業施策に対する要望陳情活動があります。その実現状況についてご説明しますと、中小企業金融としては100%保証の緊急融資保証制度が導入され、また、長年の懸案でありました事業承継税制については、相続税の納税猶予制度の創設等大幅な前進がありました。法人税の軽減税率も22%→18%に軽減されます。赤字決算の繰り戻し還付措置も復活し、空き店舗対策として認定商店街であれば上限1500万円の譲渡所得が免除となる制度も導入されます。このように数々の施策の実現が図られました。また、事業面では「勇気ある経営大賞」という懸賞事業を実施しており、応募企業を募集していますので、ぜひ診断士の方からも推薦をいただきたい。本事業の受賞をきっかけに、マスコミに取り上げられたり、顧客の信頼を得たり、金融機関からの融資が決まった事例がたくさんあり、受賞企業から大変喜ばれている事業です。

高橋一朗氏(西武信用金庫 事業支援部長)

 昨年5月に地域力連携拠点に採択され、活動中です。600社の初期診断を実施し、うち300社の課題解決を図ることを計画しています。現時点で80%程度の進捗状況です。国からの委託金のうち8割以上が診断士の先生への謝金となる予定です。支援事例の中からベストプラクティスに1社選ばれたり、農商工連携に1事例が認定されたりと具体的な成果も出てきています。

 10年ほど前から、集金業務主体から相談業務・提案型訪問へ戦略を変え、渉外担当者の名称も事業コーディネーターと変更しました。売上拡大、販路開拓につながるマッチングや、経費を削減するコーディネート、研究開発に伴う大学との連携などビジネスマッチングを日常的に実施し、企業の新たな出会いを目的として例年11月に開催しているビジネスフェアも今年で10年目を迎えます。また、ミニTAMA会と称する企業交流会を毎月、実施し、7年目に入りますし、企業の具体的な課題解決につながるよう工夫している各種セミナーもほぼ毎月、実施しております。さらに創業期の企業支援を目的に平成15年にキャピタル会社を設立し、30億円のファンドにより直接投資を行ったり、支店の遊休スペースをインキュベーションオフィスに改造、14社が入居しています。その後、NPO法人も対象にしようということになり他の支店を改造しコミニュティーオフィスを設置、9団体が入っています。また昨年10月には事業承継についてもセンターを設立しました。

 また利益はお客様や地域に還元しようと、ATM手数料の無料化や全店、午後5時までのフルバンキングを実施しています。

 つづいて筒井会員から経営診断シンポジウムで受賞した初期の見極めのモデルの説明がありました。(これについては企業診断に掲載されているので、そちらをご覧いただきたい)

3.中小企業診断士と今後どのように取り組むのか

 今後診断士とどのような取り組みをしたら良いかとの投げかけに対して各機関から次のような発言がありました。

高橋一朗氏(西武信用金庫 事業支援部長)

 当金庫のビジネスモデルの実現には、中小企業診断士の皆さまのご協力は必要不可欠です。なぜなら、金融機関として、本気で中小企業を支援することを考えているからです。一部の金融機関では、マネーゲーム(資金運用)で大勝しているところもありますが、このようなことは、信金に求められていることではないと確信しております。むしろ、歩いて行ける商店街や地場の中小企業を残してほしいという要望が預金者の多くを占める高齢者にはあるとも思われます。中小企業が突然死をしないように早期に課題を発見し、一緒に解決をする必要があるが金融機関だけでは手立ての限りもあるのでぜひお力を借りたい。

関口史彦氏(東京商工会議所 中小企業部長)

 連携は今まで以上に取っていきたい。平成21年度からのトライアル事業として「経営力向上TOKYOプロジェクト」を構想しており、ほぼ都の予算が取れると思います。中小企業診断士の先生方の協力を得ながら実施する事業で、企業ドック構想の初期段階はこれとダブるかもしれないので調整をしながら実施したいと思います。

小谷寛治氏(東京都中小企業振興公社 総合支援部長)

 先ほどの小林支部長の企業ドック構想において「支援機関には制約がある」というお言葉はありがたいです。私共が実施する専門家派遣事業も、2分の1は受益者負担をお願いしており、具体的な成果が出るよう、さらに充実していきたい。そのために、専門家の皆様には、直近でどのような活動・活躍をされたか、その内容をお知らせいただいています。商店街パワーアップ作戦の専門家チームの派遣とあわせ、多くの診断士の方にご登録をいただいていますが、皆さんとの連携をより深めて、支援効果を高めていきたいと思います。

関口史彦氏(東京商工会議所 中小企業部長)

 もっともっと我々自身も勉強していかなくてはならない。マル経融資は評価をいただいていますが、経営全般について経営指導員がもっとスキルアップする必要があります。診断士に限らず士業の皆さんはどういった専門分野でどのレベルなのかがよく分かりません。現時点では人づてに聞いている状態です。公的にわかるような仕組みがあれば良いと思います。

高橋一朗氏(西武信用金庫 事業支援部長)

 財務診断や格付けなどは金融機関である程度はできますが、分析の次のステップへの取り組みが中小企業金融機関に求められていると思います。『売上を上げるためにこのような仕組み』、『経費を削減するためにこのような方法』、というソリューションをしっかり提供できるかがカギであると考えており、その一つとしてマッチングも具体的な解決手段の一つであると考えております。

 また当金庫の企業支援メニューをぜひ、診断士の先生方にも、もっと活用して頂けたらと思いますし、顧問先の企業さまにチャンスはどんどん活用するように先生からも勧めてもらいたいと期待しております。

筒井恵会員

 しゃがみ方はある程度経営者はわかっている。その次のジャンプの仕方を企業は望んでいます。

 それらに向けて現場力をつけてどんどん支援をしていきたい。この後会場からの質疑応答があって盛り上がって終了しました。 (文責:広報部 河合 正嗣)

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