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2010.10.25
2010年度 商店街活性化に向けた支援事業の展開

 我々中小企業診断協会東京支部では地域貢献の意味合いも含めて、毎年、商店街支援事業を展開しています。東京支部に所属する中央、城東、城西、城南、城北、三多摩の六支会がそれぞれの地域の商店街に、各支会に所属している中小企業診断士を派遣し、活性化のお手伝いをしております。

 今月の特集では、その活動を含め、東京支部地域支援部が中心となって実施している商店街支援事業等についてご紹介します。

<東京支部での全体としての取り組み>
地域支援部長 八嶋 憲治

 現在、東京支部においては、商店街支援関連の事業として、1)東京支部「商店街支援事業」 2)東京都「地域連携型モデル商店街フォロー事業」、3)東京都商店街振興組合連合会「商店街ニュース」への執筆などを実施しております。

 1)「商店街支援事業」につきましては、地域の商店街を対象に、各支会単位で地域密着型の支援活動を展開しております。本年度は、7月6日(火)にキックオフ会議を開催し、都内60ヶ所の商店街における支援活動を実施(10月21日には中間報告会、3月には最終報告会の開催を予定)しております。特に、本年度は支援活動の成果をあげるべく、商店街の役員・管理者・会員の皆様の相談相手として、各地域の実情に合った問題解決策の提示や活性化対策の計画・実行における支援活動を行っています。

 2)「地域連携型モデル商店街フォロー事業」は、東京都指定のモデル商店街(13商店街)のフォローを東京支部会員と商店街研究会会員とがペアにて実施しています。本年度は、東京都とタイアップしながら支援担当者会議の開催や中間・最終報告会の拡充を重点課題として推進しております。以上の2事業につきましては、それぞれがリンクする形で展開することを目指しております。

 3)「商店街ニュース」につきましては、東京都商店街振興組合連合会発行の月刊新聞「商店街ニュース」の商店街カルテのコーナーに、東京支部会員による商店街活動の紹介記事を掲載しております。今後は、本コーナーだけでなく、商店街事業に係る記事を幅広く掲載してもらう方向で当連合会と摺り合わせをしております。

 以上、商店街支援事業の概況を記載いたしましたが、今後とも商店街の活性化に向けた支援事業の拡充を図って参る所存でおりますので、会員の皆様の積極的な参画をお願い申し上げます。 



<各支会での取り組み>

[中央支会]
中央支会 常任理事 渉外部長 金綱 潤

 今年も商店街支援事業がスタートを切りました。中央支会も、例年通り10名の診断士が10商店街を支援しています。6名が昨年からの支援継続、4名が本年からスタートという内訳です。7月6日のキックオフ大会以降、各支援担当者からは定期的にも不定期にも折に触れて、支援経過について興味深い内容や相談を寄せてもらっています。

 例えば、支援継続の担当者からはハード整備に関する助成制度の活用方法等の相談や、組合としての凝集性の確保のために「具体的に何をどの順番で進めたら良いのか?」等、すっかり先方の商店街と信頼関係を築き溶け込んでいる様子がうかがえます。

 一方、本年スタート組からは、「先ずは一人でも一回でも多く!」の合言葉のもと、とにかく「商店街関係者の方々の話を聞こう!」という姿勢が見受けられるのが特徴です。私自身も本事業OBなので、今更ながら実感することなのですが、本事業の醍醐味は商店街の「真のサポーター?」になれることだと、感じています。

 「最初は右も左も分からないけど、必死になって汗をかいている内に先方との距離が徐々に縮まり、いつの間にか『内輪の仲間』になれた」という感動は今も私の財産です。本年も10名の頑張りがどんな成果を生むか楽しみです。

[城東支会]
城東支会 地域支援部長 山下 義

 本年度の城東支会の支援商店街は、東向島駅前商店会、柴又ブランド育成委員会、押上通り商店街、深川仲町通り商店街振興組合、業平商盛会商店街、千住緑町商店街、五反野駅前通り銀座会、e?すみだ電子商店街、竹の塚ニコニコ通り商店会、東陽町駅前商店街の10商店街です。担当者は約80%が最近登録した診断士です。ただし、経験の長い診断士が完全に離れてはおらず、新しい診断士をサポートしています。また、新人向けに商店街診断の研修を開催しています。

 この研修では、商店主からの集客等の表面的な依頼事項を額面通リ受け取るのではなく、商店主にとって働き甲斐があり、利益も出て、さらにお客様がリピートするような根本的な仕組みを一緒に考えるべきと助言しています。墨田区では、東京スカイツリーの開業に向け、支援商店街を含めた区内の商店街は東京スカイツリーに来たお客様をどう呼び込むか取り組み作りに知恵を絞っています。その一つが、従来の紙のスタンプ事業を、電子ポイントのスタンプ事業に転換したことです。特徴は、スイカとの相乗りカードとなっていることで、街の外から来たお客様をイベントや店舗に誘導できることです。

[城西支会]
地域支援部長 田中 一次

 城西支会のエリアは、杉並、豊島、中野、新宿の四区です。杉並、中野が3名、豊島、新宿が2名、合計10名の支援担当者で臨んでいます。10名の内、5名が新たな担当者です。昨年よりも若返ったのが、本年の担当者の特徴です。

 城西エリアでは、四区の中小企業診断士会が、行政や中小企業支援機関と密接な関係を築き、支援活動に取り組んでいます。担当者は、例年、四区の診断士会から推薦を受けて決定します。該当商店街も四区の診断士会会長が決定します。四区診断士会は、日頃から区内の商店街支援活動に積極的に取り組み、区の商店街連合会と密接な関係を構築しています。東京支部商店街支援活動を活用して、支援商店街の数を増やし、区内の商店街支援活動の一層の充実を図っています。

 昨年より支援関係者のメーリングリストを立ち上げ、月次の報告書等の共有化を図っています。商店街の理事長や幹部は、同地区の他の商店街がどのような取組を実施しているのか、大変興味を持っています。月次の報告書の共有化は、商店街への情報提供ツールという点で効果を発揮しています。今後は、商店街支援関係者の情報交換の場としての価値を高めていく予定です。

[城南支会]
城南支会商店街支援担当 和田 寛

 城南支会は、例年どおり城南5区の、10商店街(渋谷区2,世田谷区2、目黒区2、品川区2、大田区2)を支援しています。4名が新たな担当者となり、取り組みを開始しております。今年も昨年に引き続き、9月18日に勉強会を実施しました。

 実施内容は、先輩支援担当の取り組みの重点等の体験談、本年度各商店街担当者の取り組み状況の経過報告、さらに他地区商店街活動の取り組み紹介等です。参加者は支援担当者のほか、商店街支援事業に興味を持つ一般会員からも募集を行い、5名の方が参加され、担当者との活発な意見交換が行われました。

 一例として地域密着の特徴ある商店街づくり、知名度向上の取り組みとして、地元出身の著名人の活用、マスメディアの活用例紹介とディスカッションです。

 今後の支援のポイントとしては、?地域生活者起点の地域の固有文化・観光資源等を活用したにぎわいつくりで集客力を高めていくこと、?地域コミュニティの場づくりとして、商店街、個店活性化を図っていくことなどです。このため若手理事クラスを中心とした経営力アップのための各種勉強会の開催、マップ作り、ITリテラシー向上、ホームページ作成支援等を支援しています。各支援担当者が、いままで培ったノウハウを活用し、客観的な視点で支援に取り組み中です。

[城北支会]
地域支援部長 安藤 正純

 城北支会は、商店街関連研修会の開催等に加え、人手がかかる商店街の通行量調査・アンケート調査などで支会・区診断士会が協力体制をとり、ニーズに応えています。今年も各区(台東区、荒川区、北区、板橋区、練馬区)2箇所、計10箇所を支援中です。このうち荒川区と板橋区の支援担当4名は、新入会員から選びました。

 例えば、板橋区ではハッピーロード大山商店街で、自転車や商品はみ出し陳列に対する安全対策などの支援と並行して、大山地区が舞台だった東京都の都市復興模擬訓練の支援も合わせて行いました。また、上板南口銀座商店街も支援開始しました。なお「板橋ユニーク店舗」発掘・表彰事業は事業承継をしている店舗を中心に発掘中です。

 練馬区光が丘IMA周辺商店街(旭町1丁目商店会、豊和商店会など)の支援では、「住みやすい街づくり」をテーマに、統一マップづくりや野菜などの品揃え、ポイントカード導入検討など地区の商店街同士が連携した取組を検討・支援中です。

 この他に、台東区で上野商店街連合会(2年目)に加えて上野浅草通り神仏具専門店会の支援を開始。荒川区では新テーマでおぐきんざ商店街と熊野前商店街を支援開始。北区で梶原銀座商店街(2年目)と新たに赤羽中央街商店街を支援開始しました。

[三多摩支会]
三多摩支会地域支援部  若槻 直

 三多摩支会の担当地域は、26市・3町・1村の市町村にまたがっています。その面積は広く、住宅地域・商業地域・工業地域・農業地域などバラエティに富んでいることが特徴です。また山林・川・湖など自然が豊かな地域もあります。商店街に対しても、地域の特性と実情に即した支援が求められています。

 今年度対象となった商店街は、ことぶき商栄会(三鷹市)・武蔵小金井駅北口仲通商店会(小金井市)・国分寺駅前北口商店会(国分寺市)・高松町商店街振興組合(立川市)・協同組合東栄会(青梅市)・東久留米市中央商店街(東久留米市)・ひばりが丘北口商店街(西東京市)・東町商栄会(西東京市)・上布田商栄会(調布市)・ターミナルロード商店街(町田市)の10商店街です。

 JR中央線・JR青梅線・西武池袋線・京王線・小田急線の鉄道駅周辺の商店街が多いという特徴があります。JR中央線の高架化、京王線の地下化、駅前再開発とそれに伴う区画整理、道路の拡張などの変化が起きている商店街が多く見られます。これらに関連した人の流れの変化と派生する課題に、どう支援するかが担当者の腕の見せ所となっています。

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