TOP >> コラム >>  特集 >>  マーケティングについての誤解を解く ~中小企業支援現場からの実践的アドバイス~
コラム
最新の記事
月別の記事
2013.03.01
マーケティングについての誤解を解く ~中小企業支援現場からの実践的アドバイス~
マーケティングについての誤解を解く
~中小企業支援現場からの実践的アドバイス~

マーケティング研究会 代表 田川 幸平
(城南支部)

はじめに
 当研究会は「ツカエルマーケティング」を活動のコンセプトにし、会員の研究・支援事例の発表、マーケティング面に課題を抱える製造業、ソフトウェア業、サービス業等の中小・零細企業経営者を招いて意見交換・アドバイス等を行っています。
 研究会にお招きした中小企業の方々からは、製品・サービスの開発から実際に販売に結びつけるまでの段階においてさまざまな高い壁があると感じ、スムーズな市場活動に支障をきたしているという悩みを非常に多くお聞きします。
 たとえば、自社の技術の粋を集めて自信をもって開発した製品が興味深いと評価されてもなかなか購買には至らない、自身の経験からニーズがあると思って開始したサービスが意外に受け入れられない、といったようにです。
 このような状況を打開するためには、顧客価値を創造するためのプロセスをマーケティングの基本にそって展開することが有効な手段の1つになります。しかし、企業経営者の方々にはそれ以前にマーケティングに関しての知識不足や誤解から必ずしもその効果を得られているとはいえない状況が見受けられます。
 そこで、これまでマーケティング研究会の活動のなかでお聞きした経営者の生の声と、会員が行政機関窓口のアドバイザー業務や企業支援の現場で収集した中小企業のマーケティングに関する共通する誤解を、本稿では5つとりあげました。これらについて中小企業診断士が支援の現場で、マーケティングに課題を抱える企業に「ツカエルマーケティング」をアドバイスするときのご参考になれば幸いです。

1.「市場を広くとらえた方がたくさん売れる」という誤解への対応
(1) 誤解の背景
 一般的に市場を狭くとらえるより、幅広くカバーした方がたくさん売れるという誤解があります。本当にそうでしょうか。
 自動車業界のリーダーであるトヨタ自動車でさえ、すべての車の種類を自社で賄いきれてはいません。なおさらのこと経営資源に乏しい中小企業が広い市場を対象に活動することは難しいといわざるを得ません。すべての可能性を取り込むことへの積極的な姿勢を否定するわけではありません。しかし、ここは身の丈の範囲で現実的に判断すべきでしょう。
 市場を広くとらえてしまうことの弊害は、販売対象がぼやけてしまうことや、ただでさえ不足するヒト・モノ・カネ・時間といった経営資源が分散してしまうことにあります。その結果、汗水流して苦労して行った活動が何の成果にも結びつかない状況に陥るのです。

(2) 誤解を招いているケース
 樹脂成型品製造販売会社のA社は、竹繊維入り強化プラスチック製のカラフルな食器を開発し、販売を開始しました。営業部門は誰でも手軽に使えるので「老若男女のすべて」を販売対象にしました。売り込み先からは「たしかに丈夫だし、色が豊富でいいよね」と評価をいただきましたが、1年たっても思うような販売実績はあがりませんでした。
 食器は食事をする場面で、家庭や飲食店などで欠かすことができません。全家庭や全飲食店が買う可能性はあります。一方で当然ながら食器は必要性があるゆえに、陶器製や樹脂製に限らずどこの家庭、飲食店にもたくさんあります。ここに後発で参入して買ってもらい、使ってもらうためには、単に「だれでも使えるカラフルな食器です」だけでは説得力がありませんでした。
 アプローチした飲食店からは「今使っているもので十分間に合っている。すぐに変える必要性はない」「安っぽくてうちの客層には合わない」といったネガティブな反応が大半でした。市場を広くとらえたがゆえに、誰にもその特徴から生み出される価値を訴求できない中途半端な展開になってしまいました。

(3) 誤解解消のポイント
 市場規模は小さくとも製品の特徴で充足できるニーズをもつニッチな市場に深く入り込み、そこで市場シェアを獲得することが市場浸透を早めることになります。本当に買ってくれるターゲットの「絞り込み」を行うことがポイントとなります。
 A社の竹繊維入り強化プラスチック製食器には、「丈夫(落としても破損しない)」「陶器に比べて軽い」「色が劣化しない」「焼却が可能」といった製品特徴がありました。そこでA社は、これらに価値を感じるだろう事業所に入っている社員食堂にターゲットを絞り込みました。その結果、「大量に洗うとき破損を心配しなくて済む」「軽いので作業負担が軽減できる」「丈夫なので経済性が高い」という評価をいただき、以前に比べて引き合いが増えていきました。
 「絞り込み」というと狙った市場しか狙わないととらえられがちです。しかし、そうではなく優先順位をつけることなのです。A社の場合は、社員食堂を最優先にして、一般家庭の消費者は優先順位を下げました。次に市場を細分化し、ニッチ市場に深く入り込むことのメリットを整理しておきましょう。
 ① ニッチ市場でシェアを獲ることで有利な展開につながり、知名度向上等の波及効果を期待できます。
 ② ニッチ市場でトップシェアを獲る「ニッチトップ」になれば、高い利益率を確保できます。
 ③ 成功例をもとに同様なニーズをもつ市場や企業に横展開すれば効率的な営業活動ができます。

2.「良い製品だから売れない訳がない」という誤解への対応
(1) 誤解の背景
 一般的に技術志向、シーズ発想の強い企業にこの傾向が見受けられます。自社の技術の粋を結集して満を持して販売を開始した製品に思い入れがあるのは当然で、「良い製品だから売れない訳がない」という自負を否定するものではありません。
 シーズは自社の中に取り込むことができますから、企業としては内容をよく理解できています。しかし、ニーズは企業外の顧客がもっているものなので、なかなか取り込むことができないのです。このタイプの企業は外部との接触が少ないということもいえます。そのため自社がとらえるべきチャンスがどこにあるかに疎いようです。つまり「答えは顧客がもっている」という認識の不足が誤解を招いているのです。

(2) 誤解を招いているケース
 化学物質計測装置の開発・販売を手掛けるB社は、大学発ベンチャーとして創業しました。大学教授が発見した原理をもとに開発した製品は大型で高額な従来製品に比べ、手軽に持ち運びできる小型・軽量・低価格を実現しました。新規性が認められ、特許も取得しました。
 社長は短期間に製品が普及する可能性を疑いませんでした。ところが発売してから数年たっても販売は数台にとどまりました。営業要員が少ないという理由もありましたが、本質的な問題点は想定した用途に対して、製品自体の必要性が思ったほどなかったという点につきます。
 最初にシーズありきで開発を進め、その間実際に利用するだろうところへのテストマーケティングはおろか、ヒヤリングも行っていませんでした。その反省をもとに社長自ら市場へのアプローチを始めました。「ここまで小さくなくてもいいので操作性向上が必要」「特定の化学物質の精度を高める必要がある」といったことで、根本的な改良を余儀なくされたのでした。

(3) 誤解解消のポイント
 製品化してからニーズを探索することほど困難を極めることはありません。開発時点でB社のようなシーズ的発想に偏り、近視眼的な思い込みにとらわれていないか冷静に分析しておく必要があります。製品開発時にシーズとニーズについてテストマーケティングを通じて相互に検証しておくことが重要です。そのとき「ニーズとは何か」について良く考えてみることがポイントとなります。
 ここでは顧客ニーズを「顧客が欠乏を感じている状態」と定義します。「...困る」、「...問題である」「...では満足できない」と感じている状態です。具体的には、「...は不便」「...では不安」「...は不快」「...に不満」といった「不」のつく言葉に置き換えることができます。ここで重要なのは次の3つです。
 ① 顧客のニーズと欲求を明確に区別する
   さまざまな欲求を満たすのは容易ではありません。人間の欲求には際限がないからです。また、「必要」と「欲しい」との間には大きな隔たりがあります。「いいね」といわれても、販売に結びつかないのはこのためです。
 ② 顧客ニーズは「想定」するもの
   顧客は必ずしもニーズ(困っていること)を認識していません。提示されて初めて分かることが多々あります。こちら側で「このようなことで困っているのではないか」というように、顧客ニーズを想定して、顧客に問いかけるようにして反応をみます。
 ③ 自社の経営資源で対応可能かどうかを確認する
   顧客ニーズが明確になったとしても、自社に対応できる能力がなければチャンスを獲得することはできません。逆に言えば対応できるニーズに着目するということです。

3.「同じ製品はないので優位性がある」という誤解への対応
(1) 誤解の背景
 「当社の開発した新製品と同じものはまだ市場にはない」「同じ製品で競争相手はいないから顧客は絶対にこの製品を選ぶはずだ」という、自信に満ちた声を聞くことがあります。自社が生んだ製品やサービスに対する自負をもつことは大切です。
 しかし、本当に競争相手や競合品はないのでしょうか。利用者はまったく同じ機能、同じ材質、同じデザインでなくても、求める性能を発揮すれば何にも不都合は感じません。たとえば、遮音材であれば材質や形状は違ってもうるさい音を遮断してくれれば、どのような製品でも良いわけです。よって、競合をもっと広くとらえておくことや、代替品や代替技術の脅威に目を向ける必要があります。
 多くの企業では製品同士の比較から「他に同じような製品はない」「特許があるからまねされない」といった提供側からの一方的な思い込みに陥りがちです。このようなことに思いが至らないことが誤解を生んでいます。

(2) 誤解を招いているケース
 C社は長年受託開発を行ってきたソフトウェア開発会社です。これまで手掛けてきた大手倉庫会社の要望をもとにロケーション管理のパッケージソフトウェアを開発しました。在庫の鮮度管理に加えて、製品在庫の置き場所をビジュアルで確認でき、ピッキング作業の効率化を図れるところに当製品の特徴があります。
 ロケーション管理については競合製品も多いことから差別化要素として、改正省エネ法にて省エネ計画の策定と報告が義務付けられる企業向けにトラックの運行管理システムをオプションとして用意しました。配送地点間の移動情報からCO2排出量計算と統計情報(帳票)の出力ができます。
 これによって他社製品との優位性が明確になったと思ってテストマーケティングをしたところ、運行管理システムについては運用するのが現場とは違う部門であることから、法改正による規制強化への対応に必要性がある会社ではすでに専用の運行管理システムの導入を検討済みでした。そのため、他社にはない差別化要素として考えていたストーリーが崩れてしまいました。

(3) 誤解解消のポイント
 C社は法律改正という外部環境の変化に着目し、自社製品に素早く取り込んだことは素晴らしいと思います。しかし、競合製品の認識と顧客からみた製品の有用性の視点が不足していました。
 よほどの革新性がなければ競合製品のない市場はほとんどないと考えないといけません。表面上の機能や用途の違いだけで同様な製品やサービスとの優位性があると判断するのは早計です。それでは市場において他社にはない優位性を確認するにはどのようにすればいいでしょうか。
 大手企業と同じフィールドでは戦わず、競争相手と重ならないポジションを探し、自社の製品の勝てるポジションを探すようにします。自社の得意な土俵に引き込むようにします。また、先行するメーカーにはできない、自社製品の特徴を発揮できる隙間を見つけ、無意味な競争を避けるようにします。
 重要なのは、「差別化要素」、「優位性」となる特徴は、顧客にベネフィット(製品の特徴が顧客のニーズを適切に満たしたときに生まれる価値)をもたらしてこそ意味あるものになり、顧客から認められて初めて威力を発揮するということです。
 一般的に市場における競合との関係分析にはポジショニング・マップを用います。これは縦、横の2軸で区分けした4つの象限に製品やサービスを位置づけることで競合他社に比較した自社製品の優位点を確認、構築するためのものです。ただし、2つの軸をどのように設定するかに、次のような若干のコツと慣れが必要です。
 ① 顧客にとって意味がある軸を設定することで、競合製品・サービスとの差別化のポイントが明確になります。
 ② 単なる分類のマップにならないように、縦軸と横軸は相関性のないものを用います。たとえば、縦軸に「用途」、横軸には「製品の特徴」を用いるというようにです。
 ③ 軸の両端を対照的な表現で示します。たとえば、中小企業向け←→大企業向け、多機能←→単機能といったようにです。
的確な軸の設定ができれば、市場での位置付けを確認でき、自社の製品が有利な展開を図れるようになります。
 
4.「多機能なので高くても仕方がない」という誤解への対応
(1) 誤解の背景
 提供側としては、「あれもできる、これもできる」とたくさん機能があったほうが顧客は喜ぶだろうという思い込みにとらわれることがあります。しかし、多くの機能もつ製品が顧客の満足を得るかといえば、必ずしもそうではありません。
 たとえば、携帯よりも進化したスマートフォンでは多機能ゆえに使い勝手が悪くなったり、価格が高くなったりすることで敬遠されることがあります。顧客には予算があり、「多機能だから高いんです」という理由だけでは納得してくれません。市場を独占できるユニークで有用性の高い製品でないかぎり、作り手の言いなりで購入してくれる顧客を探すことは難しいことです。
 多機能製品や付加価値の高いサービスでは開発にかかるイニシャルコストがすでにかかっていますし、量産前の製品であれば価格がこなれていない事情は理解できます。しかし、作り手からすれば、さまざまな機能性を発揮できるのだから高価格でも売れるという誤解に陥りがちです。

(2) 誤解を招いているケース
 D社は多機能シートの製造販売会社です。主要製品は独自開発した特殊塗料コーティングにより、抗菌性、光沢保持性、耐汚染性、耐薬品性を高め、不燃材の認定も受けています。販売にあたっては多機能であることを前面に押し出し、工場や病院、コンビニエンスストア等の床を対象に営業展開をしました。
 アプローチ先からは製品に対する評価はいただけたものの、価格が高いという理由でなかなか採用には至りませんでした。同様なシートは3Mが機能別、用途別に豊富な製品ラインアップを構成し、高いシェアを確保していました。個々のシートの価格はD社より安く設定されていました。
D社としては1枚のシートでさまざまな状況に対応できれば製品価値が高まり、結果として従来品より高くても購入されると考えていました。しかし市場の反応は意外にも、ある特定の機能を発揮してくれればよく、多機能だからといって高い価格を容認するものではありませんでした。

(3) 誤解解消のポイント
 購入者が価格について「高い」あるいは「安い」と感じるのは、単に絶対価格の多寡だけによりません。たとえば、100万円という価格が高いか安いかは、「顧客が得る価値/総コスト」によって決まります。つまり、価格の高低の判断は、顧客の感じる価値との見合いが重要なポイントなのです。
 提案した製品についてアプローチ先から「高い」と言われないようにするためには、どのようにして説得したら良いでしょうか。方法は2つあります。「総コストを下げるか」と「顧客価値を高めるか」です。ただし、一般的に中小企業では発売当初からコストダウンに必要な需要獲得が難しい状況にありますので、後者のいかに製品の顧客価値を高めるかに注力することになります。その点から「高い」と言われないようにするために次の方法が考えられます。
 ① 価格の比較対象をずらす
   自社製品の価格が競合品と比べて相対的に低くなるところへの進出を狙います。自社製品より高いところへ進出することで自社製品を安く感じさせ、価格競争を有利に展開するのです。発揮する機能は同じでも利用する場面を変えることで実現できる場合があります。
 ② トータル価格で勝負する
   製品単体ではなく、加工費や配送費、メンテナンス費等を加えた総コストで比較して割安感を出すことを考えます。たとえば、建材であれば製品価格は高くとも、施工費用込みや保守期間まで考慮したとき安いと感じさせることです。
 
5.「知名度が低いのはお金がないからだ」という誤解への対応
(1) 誤解の背景
 製造業であれば製品の販売が思うように進んでいない、サービス業であれは集客が思うようにいかない理由として、「大企業のようにマス広告ができないから会社や製品の知名度があがらない」とおっしゃる経営者の方がいます。世間に知ってもらう方法の1つとして広告を出すことが行われます。 しかし、費用をかけてマス媒体に広告を載せれば知名度は上るかといえば、広告しないよりは良いかもしれませんが、かけた費用に見合う収益があげられるかどうかは疑問です。
 知名度が高い企業を見ると、歴史があることよりも優秀な製品やサービスを提供していることに気づきます。たとえば、食品の洗浄機はたくさんありますが、大根の葉を傷めず洗浄できる機械を開発したことで有名になった町工場があります。「水の膜」で大根を洗浄する技術で大根に傷をつけず、短時間で大量出荷することを可能にした画期的な機械です。製品の優秀性によって多くのメディアにとりあげられ、この企業の知名度は飛躍的に高まりました。
 このように中小企業の場合は、顧客価値の高い製品やサービスをいかに提供するかが知名度向上の最善策になるのです。しかし、お金をかけて広告宣伝をやらなければ知名度があがらないという誤解に陥りがちです。

(2) 誤解を招いているケース
 E社は特許に関する情報提供サービスを手掛ける企業です。これまで製造業の特許管理部門の求めに応じ、独自に収集した情報を提供することが主な仕事でした。ところが近年、特許情報はネット上に公開されるようになり、これまでよりも担当者が簡便に調べることができるようになりました。
 これによって受注の減少傾向が顕著になったことに危機感をいだいた社長は、特許情報が必要だと思われる利用者を想定し、情報を分類・加工して紙媒体で提供する方向に転換をしました。具体的には理科系の大学受験者向けに大学別特許情報を書籍にして自社のWebサイトから販売しました。
社長はまだどこも行っていない新しい試みでWebサイトだけでは知られる機会が少ないと感じ、知名度を高めるために新聞広告の書籍広告に何回か掲載し様子をみました。ところが反応は鈍く、サンプルの閲覧申し込みが数件あったぐらいで購入に至るところまでにはいきませんでした。
 E社としては初回導入が順調に進めば情報更新を求めるリピーターから安定的な収益が入ると目論んでいたのですが、早くも入口のところで行き詰ってしまいました。

(3) 誤解解消のポイント
 E社がこれまでの情報提供の形態を変えて提供する新たな取り組みはけっして間違いではありません。また、新聞広告で知名度を上げようとしたことの理由も理解できます。ところが広告の反応がなかった理由は、書籍を市場に出す前の準備に不足があったのではないでしょうか。
 つまり、開発した書籍がターゲットとする利用者にとって本当に価値のあるものになっていたかの検証が必要だったのです。サンプル閲覧希望者の反応も鈍かったことから、利用価値という点でニーズにしっかり対応できていなかったと言わざるをえません。
 前述した大根の洗浄機のように、大根農家のニーズをくみ取り、ニッチ市場でオンリーワンの地位を築ければ広告をださなくてもマスコミから取材に来ます。同じようにまず書籍の価値を問いただすことが重要です。
 中小企業が費用負担をかけずに知名度を高める方法には、パブリシティの活用を図ることと展示会の活用の2つが考えられます。
 ① パブリシティの活用
   媒体側が無料で新聞記事やニュースにしてくれるものですから、媒体側に製品やサービスの特徴をアピールしなければなりません。採用されることになれば製品価値があるものとして認められたことになります。
 ② 展示会の活用
   製品のターゲットが集まる展示会は、自社製品の販売対象企業の担当者と接し情報提供・収集を行い、取引へのきっかけをつかむ上で効果的といえます。また、競合品の情報収集にも役立ちます。

おわりに
 マーケティングとは、中・長期的な観点から外部環境、特に市場に着目し、戦略的な視点をもって想像力を発揮しながら現場で行動するものです。机上の理論をもって「こうすべき」と大上段に振りかざすものではありません。企業経営者と現場でともに汗を流しながら活動すべきものと思います。
 今回はマーケティング支援の現場で多く見受けられる5つの誤解について、どのように対応するかを述べました。実際にはこれ以外にもマーケティングについて誤解されている要素はまだまだあります。
 中小企業の支援者たるわれわれ中小企業診断士としては、経営者と同じ目線でマーケティングに関する誤解を解き、顧客創造と維持の仕組みと気づきを与えることができれば、満足度の高い支援を提供できるに違いありません。
 企業の成長、ひいては社会に貢献するためにも、ぜひ「ツカエルマーケティング」を中小企業診断士の武器にしていただきたいと思います。

<マーケティング研究会の活動について>
 原則毎月第3金曜日、渋谷区立商工会館で開催しています。城南支部以外、会員でない方のスポット参加も大歓迎です。ぜひお気軽にご参加ください。テーマは、TOKYO SMECAニュースか城南支部ホームページの研究会スケジュールをご覧ください。年会費は6,000円、スポット参加は1回1,000円です。

城南支部研究発表会
特集-1.jpg経営者とのディスカッション
特集-2.jpg

TOP