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年頭所感 2008.12.24

米村会長写真.jpg年頭所感

(社)中小企業診断協会
会長 米村 紀幸

新年明けましておめでとうございます。
新春を迎え、東京支部の会員の皆様方に心からお慶び申し上げます。

昨年、東京支部におかれましては、実務従事事業、ビジネス支援図書館で開催される、無料経営相談会への会員診断士の派遣、さらには中小企業経営診断シンポジウムの開催にもご協力いただき、盛会裡に終了することができました。これもひとえに、支部会員、役員、事務局の皆様のご尽力の賜物と厚くお礼申し上げます。

昨年は、日本国内では食品関係者による事故米の不正転売や、輸入食材から農薬が検出されるなど、偽装・改ざん、薬物混入は後を絶たず、食に対する信頼や安全性が大きく揺らいだ年でした。

また、世界に目を向けてみますと、原油価格の変動が与えた影響や、サブプライムローン問題に端を発した、世界的な金融市場の混乱により、世界経済は底が見えない状態が続いております。アメリカの新大統領の下での景気対策を軸に、世界経済の回復を期待したいものです。

このように、不況の波に立たされ、一層厳しい経営環境にある中小企業者を支えていくには、診断士の持つ経営診断・助言能力が求められています。そのために、新たな知識の修得や中小企業者との関係強化、中小企業施策の活用など、日々のたゆまぬ努力と研鑽が、中小企業者を支えていく大きな力になると確信します。特に昨年、中小企業庁の施策としてスタートした、「地域力連携拠点」事業は、診断士の能力を活かす大きなチャンスです。多くの支部がこの事業に、名乗りを上げることを期待しています。

協会では昨年11月、「新たな中小企業の経営革新を目指して〜地域力を支える中小企業診断士〜」をテーマに、中小企業経営診断シンポジウムを開催いたしました。基調講演や論文発表、無料経営相談会など診断士のみならず中小企業関係者の参加も目立ち、中小企業者との関係を築く良い機会になったことと思います。

一方で、会員の皆様へのサービスという点では、ホームページのリニューアルや会員Myページが、平成19年9月のサービス開始から1年が経過しました。住所などの登録情報を、協会と会員の皆様とでリアルタイムに共有することができるようになったことで、不達郵便物の減少にもつながりました。また、理論研修や各種イベントなどの申し込みがWeb上で行えるようになり、申込み手続きが簡素化されたことで、会員の皆様にはご好評いただいております。今後も、サービスの向上につとめていきたいと考えております。

最後に、公益法人である当協会のおかれている状況を申しあげますと、新公益法人制度が昨年12月1日に施行されました。現在の公益法人は、施行から5年以内に、事業展開などに自由度の高い一般社団法人か、将来にわたって内閣府から監査を受ける公益社団法人のいずれかを選択し、新制度へと移行しなくてはなりません。

協会では、全国にネットワークを持つ唯一のコンサルタント組織として発展していくための形を整えることが肝要であり、平成22年度に移行することを目途に、準備を進めていきたいと考えております。
本年は、当協会が昭和29年の創立から数えて55周年を迎えます。記念式典を開催するほか、各種記念事業を行う予定です。多くの関係者に、中小企業診断士の役割をご理解いただく絶好の機会であります。また、新公益法人制度への移行という、大きな転機を控えておりますので、会員の皆様のご理解とご支援をお願い申しあげます。
本年も東京支部会員の皆様のますますのご健勝と一層のご活躍を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

年頭所感 2008.12.24

小林氏ph.jpg年頭所感

「チャレンジ・オポチュニティ」に向けて
--民間の者としての活動分野の開拓活動--

(社)中小企業診断協会東京支部
支部長 小林 勇治

 新年明けましておめでとうございます。平素は支部活動にご協力いただきありがとうございます。
1.フォー・ザ・クライアントからチャレンジ・オポチュニティへのステップアップ

 さて、新しい制度が平成18年度から施行され、19年度の支部スローガンとして「フォー・ザ・クライアント」を掲げ、よりクライアントに目を向け、クライアントに「役立つ診断士で銭の取れる診断士」を目指したビジネスをしようという皆さんとの合意の下で進めました。

これを一歩前進させ、平成20年度は民間の者としてビジネスチャンスをチャレンジしつつ進めていこうことで「チャレンジ・オポチュニティ」を年度のスローガンにしてまいりました。
2.支部チャレンジ・オポチュニティの実績
 今年スローガンのもと頑張ってきましたが、関係各位のご支援のおかげで次の事業を東京都から受託することができました。

 (1)商店街フォローアップ事業

   今年度から、初めて東京都から商店街フォローアップ事業として台東区伝法院通り商店街振興組合・伝法院通り商店会、港区高輪町栄会、等9商店街プロジェクトのフォローアップ事業の契約をすることができました。これに係る診断士支援者は22名で行っております。これも単年度で終了するのではなく、次年度への継続支援が期待されています。

 (2)経営革新計画フォローアップ事業

   この事業に関しても、今年初めての東京都からの受注で、70企業に対して16名の主調査員と32名のサブ調査員が担当して実施しています。サブ調査員は来年度以降からの調査員への昇格が期待されるところであります。

 (3)原材料価格高騰対応等緊急保証制度事業

   折からの金融不安と原材料高騰対応として国の施策に則って、東京都が都内各区に対し中小企業診断士を配備し保証制度の円滑な運営を図ろうとするものであります。この事業に対しても今年初めて東京都から受注することができました。この事業に対しても22区9市1町へ約130名診断士を派遣し支援を行いました。

3.更なる変化への挑戦

 今年度も残すところ3か月になりましたが、現在診断協会に課せられている当面の課題として、公益法人問題があります。本部の検討委員会の一般社団法人選択の結論を受け、支部常任理事会、理事会においても一般社団法人への移行を承認いただいていますが、最終的には総会において決議されるものであります。

 この変化をチャンスにするために「企業ドック構想」の具体化を進め会員の皆様の期待に添えたいと思っております。

三多摩地域に貢献する支会活動を目指して 2008.05.27
三多摩支会長 松浦 徹也

1.三多摩地域の特性
  「三多摩」は北多摩郡・南多摩郡・西多摩郡の3郡から名づけられたもので、東京都から23区と島嶼部を除いた地域です。現在は27市3町1村で西多摩郡しか存在しませんが、三多摩は古くから東京に在住している者にとって愛着のある言葉です。

 「三多摩」は山地や清流もある緑と自然そして人情が豊かな広大な地域ですが、企業活動も活発です。平成18年度の統計では、「三多摩」は事業所数は区部より少ないのですが出荷額は5兆1932億円で区部を超えています。

2.診断士のビジネスチャンス
 東京都の基本政策である「10年後の東京への実行プログラム2008」では、「三多摩」を大企業の開発拠点や理工系大学や研究開発型中小企業が数多く立地し、産学・産産連携を促進することにより、世界の技術開発をリードする一大拠点(多摩シリコンバレー)に発展させていくことが重要での政策展開を示しています。「三多摩」はこれ一つとっても中小企業診断士のビジネスチャンスが多い恵まれた地域です。

3.地域との共創事業
 これまで、三多摩支会は地域のニーズや期待に応える活動を目指してきました。東京都商工会連合会と、「経営革新支援アドバイザー事業」や「経営指導員パワーアップ教育事業」などを共創して事業化して、支会会員へのビジネス紹介をしてきました。また、TAMA協会や地域金融機関などとも様々な事業について共創してきました。
 これからも、地域の支援機関、金融機関や行政と協議して、中小企業診断士のビジネス機会の創出、認知度向上やステータス向上につながる活動をしていきます。

4.三多摩支会の活動方針
 三多摩支会の会員数は400名余ですが、プロコンと企業内診断士あるいは年齢も20歳台から70歳台と構成は多様です。支会活動への期待も、ネットワーク拡大、スキルアップ、ビジネス機会期待、診断士のステータス向上、独立準備、憩いの場と様々です。

 多様な会員のご期待に応えるには平均的な総花的事業を廃止し、会員満足を得るために狭くとも深い活動が必要と考えて活動を進めています。例えば、「多摩の塾」と称する「即収入に繋がるスキル教育」「地域の期待に応えるスキルアップ」事業があります。対象者は少ないのですが、この教育プログラム修了者には、診断協会の年会費以上のビジネス機会を提供を目指しています。

 いよいよ、来年3月は支会創立50年となる節目の年でもあります。三多摩支会には創立以来の伝統が脈々と続いています。この良き伝統は守りつつ新たなニーズに応える活動を指向しています。支会事業の理念は、「三多摩支会の会員でよかった!」、そして「地域や勤務先企業からは頼りにされる」です。

 支部支会の枠、プロコンと企業内診断士の立場を超えて、共創しませんか。

"中小企業診断士"の役割と支会の対応 2008.04.25

                                             城北支会長 青木 弘文

1.はじめに
 数年前に3次試験を終えて実習生が資格習得した時、「家族・親戚が赤飯を炊いて祝ってくれた。」又、取引先から"尊敬のまなざし"を受けたとお聞きした事があります。一方、この3月末に数名の会員から、「中小企業庁に休眠届けを行った」「診断協会を退会した」等の連絡を受けました。苦労して取得した中小企業診断士の資格を何故有効に活用できないのか?と感じています。そこで、診断士の役割と支会の対応について以下に述べさせて頂きます。


2.中小企業診断士の役割
 ①中小企業への支援
 第1の役割は中小企業診断士制度の趣旨に基づく、国・都道府県等の商工部門並びに中小企業支援機関と連携した中小企業支援活動の実践です。私は日頃城北地域の中小企業を巡回・訪問していますが、今、日本経済・産業を取巻く環境は大きく変化して中小企業経営は厳しい状況になっています。経営革新・企業活性化のための具体的提言と継続した支援ができる中小企業診断士が求められています。
 ②コンサルトとして大手・中堅企業での活躍
 第2の役割は大手・中堅・中小企業を含めた民間企業への積極的なコンサルト活動です。民間企業で取締役・役員・監査役、コンサルタントなどで活躍している会員も多くいますが、更に多くの会員が民間企業でのコンサルト活動を行って、日本の経済・産業の発展に寄与して頂きたい。
 ③企業内診断士の役割と実践
 第3は企業内診断士の役割です。最近は企業・団体・商店街などから中小企業診断士への期待が大きくなっていますので、勤務している企業並びに取引先、関連企業に対して、経営革新・業務改善の提言を行う事も可能になっています。又は土・日など休日を利用して地域企業・商店街支援活動を行う事も出来ます。更に診断協会・東京支部・各支会での活動も可能です。私も企業内診断士として20年間各種活動を行って来ましたが、企業内診断士の活躍を期待しております。

3.支会の対応
 東京支部においても会員が活動できる環境づくりに努めていますが、城北支会が行っている会員のための環境づくりの一端をご紹介いたします。
○チャレンジ賞を設定
 若手・企業内診断士が政策提言、論文投稿活動、協会活動に積極的に参加出来るように城北支会として"チャレンジ賞"を設置しましたので、ご参加をお願いします。
○企業経営者との交流、実務ポイントの取得支援を強化する
城北支会は台東区、荒川区、北区、板橋区、練馬区を活動の主体として、各区に診断士会があり、各区診断士会並びにNPO法人と連携して、企業内診断士が企業経営者と交流を行い、実務従事機会の提供を得るなど、会員のニーズに応じた実務従事機会の提供に心がけております。尚、各区診断士会は城北支会以外の会員も参加できます。

不易流行 2008.04.18

                                                                                                     城西支会長  岡田皓三


 「不易流行」とは、松尾芭蕉の俳諧思想の一つである。不易とは「万代不変、時代が変わっても変化しない特質」であり、流行とは「時代の変化にともなって変わり行く先端事象」といってもよい。1950年に東京の老舗企業50社によって創設された東都のれん会は、機関誌創刊号の巻頭言で次のように述べている。
 「伝統を尊ぶ心は古くさいと、今の若い人はよくいう。しかし、古くさいといわれる伝統には、古くさくなるまでの寿命があった証拠だ。新しいというのが今日の新しさなら、明日はもう古くなっている。毎日毎日の新しさを追ったのでは、いつになっても安定するときはない。根のない浮き草は一時栄えているかに見えても、ひとたび水に押し流されたら、行くへも知らず跡を失う。根の深いものほど幹がふとり、枝葉も茂る。寿命の長い道理である。寿命のない新しさに何の値打ちがあろう。世に太陽ほど古くして、しかも日々新しいものはない。伝統は重んじて磨くことによって、常に新しい光彩を発する。停滞して足踏みをするから古くさくなるのだ。新しい生命の吹き込みを怠ってはならぬ」(本山荻舟 「老舗企業の研究」横澤利昌編著 生産性出版より引用)。


 来年3月に創立50周年を迎える城西支会にとっても、以って銘すべきであろう。当支会の伝統を重んじ日々磨いているだろうか、停滞して足踏みをしていないだろうか、新しい生命の吹き込みを怠っていないだろうか、常に検証しながら前へ進まねばならぬ。
 当支会の抱えている最大の問題は、各部の主宰するイベントへの会員参加率が極めて低いことにある。会員数の多くて15%、平均8%~10%といったところであり、とくに比較的若く、入会履歴の浅い会員の参加率が低く参加メンバーも固定している。イベント企画の魅力度の問題もあるだろうが、時代の移り変わりによる会員ニーズの先端把握が十分になされておらず、その意味で新しい生命の吹き込みを怠っているのではなかろうか。580名団体の舵取りに大きな責任を持つ支会長として忸怩たる思いを抱かざるを得ない。


 創立50周年に向けて、今後「不易流行の支会運営のあり方」を追求してみたい。
支会運営での「不易」とは、企業経営での不易にあたる「品質重視」、つまり《コンサルティング・スキルの向上による役に立つ実力派診断士の育成》、同じく企業での「顧客本位」にあたる《フォア・ザ・クライアントの理念の徹底》、同じく「製法の維持継承」にあたる《先輩診断士からのスキルの継承》といったところだろうか。もちろん、企業での「従業員重視の理念」は、《会員重視》といった視点に置き換えて考えていかなければならない。
 一方、支会運営での「流行」とは、制度改正と公益法人の見直しといった環境変化を踏まえ、当然のことながら、《中小企業診断士としての自立意識の高揚》につながる施策の展開が求められる。マクロ経済の環境変化にともなう行政、各種経済団体等の施策転換に対応した《各区診断士会活動への支援の強化》、実務従事機会の開拓と《銭の取れる実力派診断士の育成》、支会そのものの情報収集等シンクタンク機能の充実による先端事象の把握と活動方向性の提示などが求められるであろう。