TOP >> イベント報告 >>  スキルアップゼミナール  事業承継シンポジウム
イベント報告
最新の記事
月別の記事
2016.12.29
スキルアップゼミナール  事業承継シンポジウム

東京都中小企業診断士協会 能力開発推進部
TOKYO SMECA スキルアップゼミナール
事業承継シンポジウム


201701_18.jpg 去る10月26日(水)、「TOKYO SMECA スキルアップゼミナール」の事業承継シンポジウムが開催され、約60名の会員が参加いたしました。
 第Ⅰ部の基調講演では、中小企業庁の佐藤二三男税制企画調査官、東京都事業引継ぎ支援センターの木内雅雄氏、(一社)中小企業診断協会副会長の小黒光司会員、日本政策金融公庫の松矢晃氏の4氏が登壇いたしました。佐藤氏からは、今後5年間で事業承継支援の必要な会社が30万社に及ぶ大承継時代が到来して、後継者不足のため潜在成長性を持つ企業の黒字廃業の増加も見込まれること、これにより雇用・技術・ノウハウ等が失われるリスクがあることから、士業・金融機関・支援機関の連携と自治体や地域支援機関による支援の充実化が必要との指摘がありました。木内氏からは、支援センターの相談実績は増加しているものの未だ認知が低いこと、また引き継ぎ支援以外の相談に対応しきれないことから、かかりつけ医として中小企業診断士との連携に期待したいとの意見がありました。小黒会員からは、中小企業診断士の重要な役割として、経営者に対する事業承継の意識づけをすること、また廃業は親族・従業員・金融機関・取引先等各ステークホルダーの納得が必要なため、独断での廃業はしないように理解させることが挙がりました。松矢氏からは、公庫の事業承継支援の取り組みとして、事業承継・集約・活性化支援資金と新事業活動促進資金による融資制度について講演があり、中小企業診断士にはこれら融資制度も念頭において事業承継支援を行ってほしいとの要望がありました。
 第Ⅱ部では、事業承継コンサルティング(株)の村上章氏をファシリテーターとして、「中小企業の事業承継をいかに支援すべきか」をテーマに、佐藤氏、木内氏、小黒会員によるパネルディスカッションが行われました。中小企業経営者は事業承継問題を内部に抱え込む傾向がありニーズが顕在化しにくいため、中小企業診断士が日々の訪問時にニーズを探ることや、グループを組み法人化してニーズに対応すること等が挙がりました。小規模事業者のM&Aでは、譲渡できる状態に財務をリストラして経営を可視化すること、さらに事業承継税制の活用では、対象企業の見極めと活用上の条件を満たすための指南役が必要なこと等、中小企業診断士が果たすべき役割について議論がありました。
 中小企業の事業承継の現状と課題を大きな視点から把握するとともに、事業承継支援における中小企業診断士の役割と活躍の機会について理解を深める、非常に有意義なシンポジウムとなりました。

中央支部 的場 成男 shigeo.matoba@gmail.com

TOP