| 【経営力向上TOKYOプロジェクト】 経過報告 | 2010.06.30 |
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経営力向上TOKYOプロジェクト
リーダー 小黒光司
経営力向上TOKYOプロジェクトは、平成21年度より都内7中小企業支援機関が協力し、一昨年のリーマンショック後の未曽有の経済危機に対処するためスタートしました。
都内7支援機関は、東京都、(財)東京都中小企業振興公社、東京商工会議所、商工会連合会、商工会議所連合会、東京都中小企業団体中央会、(社)中小企業診断協会東京支部となります。従来より、中小企業診断協会は中小企業支援機関のパートナーという位置づけでしたが、このたびの事業で初めて中小企業支援機関として認められました。
当事業の実施母体は、各支援機関の代表者による「経営力向上TOKYOプロジェクト実行委員会」となり、実施体制として東京商工会議所内に、各支援機関の実務責任者による「経営力向上TOKYOプロジェクト事務局」を設置し推進しております。
支援対象企業は中小企業で、その中でも最も厳しい状況に置かれている小規模企業を中心にしております。
支援希望の中小企業は、各地区の東商支部、商工会、商工会議所に申し込みを行いチェックシートに記入し、それをもとに経営指導員と中小企業診断士の支援を受けるというものです。
2.平成21年度の実施報告
平成21年度は都内2,000社の中小企業に対し、支援を行う計画で推進し、最終的に2,016社への支援を行いました。
当初、「展示会への出展費用」「カタログ印刷費」助成事業を条件としたことにより、多くの申し込みがありましたが、助成事業が終了した9月を境に申し込みが減少しました。11月から登録支援診断士の協力と、実行委員会によるPRの効果により、申し込みが増えはじめ、3月末で当初計画をクリアしました。
現在実施した2,016社のチェックシートと診断報告書をもとに、各項目の集計と分析を行っており、近日中に当事業の21年度最終報告書が発表される予定です。
3.平成22年度の計画
平成22年度は、支援内容を「東京都経営課題解決支援事業」と銘打ち、1,000社に対し支援を行う予定です。また、昨年度同様「展示会への出展費用」「カタログ印刷費」の助成が行われています。(昨年度は100%助成、今年度は3分の2助成となります)
実施方法は昨年と同様です。4月以降、昨年度の実績と、実行委員会のPR、中小企業診断士の積極的PRにより、多くの中小企業からの申し込みが殺到している状況です。
事業2年目に入り、当事業が中小企業者の間に浸透し、中小企業診断士に対する問い合わせも急増しております。やはり継続は力で、続けることにより中小企業者の意識が変わり、経営力向上の重要性に目覚めつつあるものと思われます。
4.登録支援診断士になるためには
昨年度の事業開始にあたり、RMC東京ニュースで登録支援診断士を公募しました。その結果約520名の診断士の方が登録され、事業を推進しました。今年度は100名程度を追加募集しました(ML及びRMC東京ニュース6月号で募集)。東京支部の募集は終わっていますが、各支援機関からの推薦者は登録できることになっております。登録条件はRMC東京ニュース6月号26ページに掲載されています。
*当事業の詳細は下記URLをご覧ください。
経営力向上TOKYOプロジェクトHP http://www.keieiryoku.jp/
動画もご覧ください。
【経営力向上TOKYOプロジェクト】
支援診断士として学んだこと
登録支援診断士 金 成一
昨年、東京都と中小企業診断協会東京支部をはじめとする都内中小企業支援機関が総力を結集し取り組んだ「経営力向上TOKYプロジェクト」メンバーとして10社以上の企業の診断を行う機会をいただきました。
1.診断士としての本業ができた
中小企業診断士の資格取得後に独立して活動を行っても、専門学校等の講師活動がメインであったり、またはISMSなどの認証取得、情報システム系の活動がメインであったりする先生が多いと感じます。
そんな私も、日常は社内研修やマーケティングに限った活動が主になっており、経営戦略の策定といった活動とはあまり縁がないように感じました。
やはり診断士である以上、他にない支援内容が求められます。どのように企業の強みを引き出し、企業の経営戦略を策定し、企業のあるべき姿を提示してあげられるかということであると思います。
今回のプロジェクトは、会社の経営資源全体に目を向け経営革新などを通じた、あるべき姿と企業戦略を再提示するという活動であり、診断士の本領発揮する機会だと思います。
2.経営者と診断士との出会いであった
社員研修やマーケティングシミュレーションなどの日頃の業務の中で、営業担当や経理担当、人事担当といった各部署の担当者とのやり取りが多く、直接経営者と顔を合わせる機会は意外に多くありません。
この経営力向上TOKYOプロジェクトを通しての大きなメリットとして、多くの経営者と出合うことができ、直接の経営戦略に関するアドバイスができたというのは、また違った大きな意味を持ちます。
やはり経営者に直接会って話ができるので、話がその場限りにならず次につながります。リスクマネジメントについて重点を置いて報告書をまとめた企業からは、後日PL保険等の各種保険の説明も求められ、顧問先である保険代理店を紹介することができました。
また、ある飲食店では雑誌の企画を利用することで、迅速かつ効果的な販促策を実行できた店舗側と、有効な事例を紹介できた雑誌社の、双方がメリットを得る結果となりました。
コーディネーターとしての役割が求められる診断士の立場からすると、このようなマッチングもまた、診断士として有意義な活動であったと思います。
3.試されていたのは診断士
今回のプロジェクトの中で、「チェックシートだけで何ができるのか」、「2時間では何もできない」といったマイナス的な意見が多かったのも事実であります。しかし活用方法如何によっては、チェックシートは企業全体を押さえるうえでの重要な判断材料になることは間違いなく、その資料を活用できれば2時間のヒヤリングだけでも充分な結果を出すことができると思います。
今回のプロジェクトで、都内の中小企業をサポートしながら、その一方で中小企業診断士も試されているのかも知れません。
今年度もまた経営力向上TOKYOプロジェクトがスタートしました。昨年以上の成果が求められます。チラシもパワーアップしました。診断士もパワーアップしなくては。